今年は1ヶ月の間に、当サイト的注目レースがまとめて行われるので、
例によってこのタイミングだけ JRA-VAN データラボも契約して、条件戦でも
馬券に繋がりそうなデータを探していきたいな…ということで、相当にニッチな
需要しか無いと思うので(笑)、暇な方はお付き合いいただければと。
■11月10日・東京10R 三鷹特別(3歳以上1000万下・芝1400m)
2015年に突如としてこのレース名の競走が復活して以来、地理的・行政的にも
つながりの深い地名が付いた、武蔵野ステークスとセットで施行されて4年目。
このブログでも何度か触れているが、昨年の勝ち馬は今年の安田記念を勝った
モズアスコットということで、ここからGⅠへの夢も持ちたくなる。
今年は特別登録の段階で17頭がエントリー。昨年も15頭が出走し、割と多頭数に
なりやすい条件ではある。秋の東京開催の芝コースは、最初の3週がAコース、
次の3週がBコース、最後の2週がCコースで行われていて、これも例年通り。
ただ、今年の秋の東京芝は超高速決着が相次いでいて、開催替わりでもあまり
傾向は変わらない。先週は京王杯2歳ステークスこそ超スローペースの煽りで
同日のメイクデビューより時計が遅いという体たらくも、上がりは速かった。
もっとも、週末に向けて天気が下り坂という予報だけに注意はしたいところ。
ここからは、今回の三鷹特別の施行条件に近いものを中心に、某TARGETにて
調べたデータをひたすらに書いていく。何かしら参考になるデータがあれば…。
※特に記載がない限り、データは2013年から先週までの分で集計
●馬券面で言うと平均的な条件?
まず、秋の東京開催・Bコース・芝1400mの全レースを対象に出したデータから。
1~3番人気までの複勝率は、今年の全レース対象の数字と比べると、いずれも
やや下回り、特に1番人気の54.8%(今年全レース:63.8%)との差が大きい。
平均着順を見ても、上位7番人気までの数字はすべて今年の平均を下回る。
2番人気の複勝回収率96%、3番人気の単勝回収率94%という数字はあるが、
概ね水準クラスの数字であり、目立ったものはない。
馬連の平均配当5608円、同じく3連単114465円というのも、それぞれ今年平均の
5251円・128056円と比較すると、特段堅いとも荒れているとも言えない。
●逃げてはダメ、差しでもダメ?
同じく秋の東京開催・Bコース・芝1400mの全レースを対象に出したデータから。
前走の4角通過順を見てみると、先頭・2番手の馬はあまり振るわないものの、
3番手という馬が、単勝回収率173%とかなりのハイアベレージを叩き出した。
時期・コースを問わない東京芝1400m全体における、同様に4角3番手の馬の
単勝回収率108%と比較すると、その差は歴然。勝率12.3%も優秀な部類。
3週連続Bコースの3週目だが、特別差しが決まる訳ではないかもしれない。
ちなみに前走4角先頭だった馬は、46頭出走して 1-7-0-38 と散々な結果。
なお、この前走4角先頭で連対した8頭のうち、7頭の前走が1400mまたは1600m。
距離延長で唯一連対したのは、2016年の京王杯2歳ステークスで2着の
レーヌミノル(前走は小倉2歳ステークス1着)だったことを補足しておく。
●有力馬と穴候補を導くかもしれない、1000万下としての傾向
今度は季節やコースを問わず、東京芝1400m・3歳or4歳以上1000万下の全競走を
対象としたデータ。まず騎手成績(10回以上騎乗のみ対象)をチェックすると、
勝利度数ではルメール8勝、戸崎6勝、横山典5勝、福永4勝、3勝が5名と続く。
ちなみに昨年の三鷹特別を勝ったモズアスコットの鞍上もルメールだった。
福永については単勝回収率340%を叩き出しているが、9番人気・単勝32倍での
一発が回収率を引き上げていて、それを除けば78%(全て1番人気)に過ぎない。
複勝回収率の観点では、柴田善(161%)、岩田(143%)、武豊(141%)が
比較的ハイアベレージも、今回騎乗するかと言われると、いずれも少し怪しい。
種牡馬は大方の予想通りダイワメジャーが強い(13勝)が、回収率は低い。
キングカメハメハは6勝を挙げつつ回収率も優秀(単262%・複110%)だが、
産駒の登録はなし。しかしキングカメハメハ系のロードカナロア産駒である
ダイアトニックのエントリーがあり、しかも上位人気になりそうなので注意。
他には、ステイゴールドが連対率・複勝率・複勝回収率のいずれも優秀。
こちらは昨年の三鷹特別で4着のペルソナリテが、今年もエントリーしている。
枠順別成績を見ると、3枠が頭ひとつ抜けている。昨年のモズアスコットも3枠。
あとは1枠の複勝率がやや高め、7枠がイマイチというくらいの傾向。
前走の着差別成績に目を向けると、前走タイム差無しで負けた馬の回収率が
意外といい(単129%・複92%)。この組は6勝を挙げているが、うち5勝が
2016年以降のもの。逆に2着5回はいずれも2015年以前で、やや博打感が強め。
この条件で前走勝った馬となると、必然的に昇級初戦となることが大半だが、
今回の該当馬は2頭。いずれも前走タイム差なしでの勝ち上がりだが、
勝率5.4%と振るわない代わりに複勝回収率105%と、ヒモ穴で面白い存在か。
という感じでデータをいろいろ挙げてきたが、最終決断は金曜夜以降に
【時々是競馬(週末版)】とは別に、武蔵野ステークスの予想と併せて
取り上げることにしようと考えているので、よろしければご覧いただければと。
(本文中敬称略)
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